間違った常識「塩分を摂ると高血圧になる」のウソ

いわゆる白人系欧米人が住んでいる地域は平均気温も低く、日本より乾燥した気候であるので発汗量も少なく体内の水分を気体で排泄しています。したがって、下表のように日本人と白人系欧米人の塩分代謝は極端に言うと「逆」になります。


  1日の小便回数  水分の排泄方法 水分排泄後の体内塩分量
日 本 人  6~7回 小便・発汗 急激に減少する
白人系欧米人 3~4回 小便・皮膚蒸泄 皮膚蒸泄のみでは逆に上昇

白人系欧米人は塩分の排泄・減少ペースが遅いので、塩分摂取量を制限する必要があります。一方日本人は、白人系欧米人より塩分の排泄・減少ペースが早い(塩分を含む小便の回数が約2倍)ので、その分塩分を補給しなければなりません。


日本人は「薄味」ではいけないのです。


ただし近年ではどこへ行ってもエアコンが入っていて、コンピュータを使用した事務職ばかりで、肉体労働が減って汗をかく方が激減しました。ですから昔ほど汗をかくことがなくなりましたので、昔の日本人と同じ量では塩分の摂り過ぎになってしまいますので、昔よりは減塩にする必要性があるかもしれません。


しかし欧米人(白人)主導のWHOが言うような塩分摂取量は欧米人(白人)には合っていても、日本人には合っていませんので、塩分の摂り過ぎでのどが渇くようでは問題ですが、「おいしい」と思える適度の塩分は必ず摂って下さい。


安保徹氏や石原結實氏が言うように、メーネリーやダールなど観察眼の欠如した学者のデータを鵜呑みにしてはいけません。最近では塩分摂取量の多さで病気になることを否定する疫学データや減塩指導による害が積極的に述べられた論文も多数発表されています。


◆市民三千数百人に対して、ハイリスクグループ(高塩分摂取量グループ)とローリスクグループ(低塩分摂取量グループ)の間で13年間疫学調査をしたところ、循環器疾患の発症率に有意差は無かった。


◆米国では高血圧患者を多数集めて、薬を一切使用せず、減塩だけでどれくらいの人の血圧が改善されるかを調べたところ、ほとんどの患者の血圧は下がらなかった。


他にも多数ありますが「塩分を摂ると高血圧になるのは間違いである」であることがお分かり頂けたことと存じます。


当店でも、永年高血圧の薬を服用して減塩されていた方に、高血圧の薬を徐々に止めてしっかり塩分を摂るようにお勧めすると、下がらなかった血圧の下がることが決して少なくありません。減塩食で高血圧の薬を一生服用することに疑問を感じない方は、医師の洗脳にかかっていると言わざるを得ません。

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